新波止場
「(伊豆下田)下田汽船発着所」
昭和10年代。現在の新波止場。神新汽船のフェリーが、下田港より神津島、式根島、新島、利島へ毎日往復。下田海上保安部もある。

「改修前の下田港では、汽船は犬走島附近に碇泊し、乗船も貨物も艀で運ばれた。今のエビス崎汽船埠頭は、昭和八年十二月起工、昭和十一年に竣工したが(注.S12.8.1完成)、当初の予算は二〇万円、内、国庫補助一〇万円県費補助五万円、東京湾汽船会社寄附五万円によったものであった追加工事共で、結局約二十八万円を要したと記憶する。この改修前は弁天の外れに下田船渠の造船場があり、それからは、二、三尺の細道がエビス崎まで通っていたに過ぎなかった。埠頭が出来るに伴い、自動車道路を貫通する必要上、造船場は武ヶ浜に移されたのである。其後、防波堤が延長して犬走島まで結びつけられ、今日のようになった。」(加田萬蔵氏に聞く下田港をめぐる南伊豆漁業の変遷)

戻る